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嚥下機能評価

現在、当科をはじめ院内には多くの嚥下障害に苦しむ患者さんが、入院したり、外来通院をされています。私たちは2004年に嚥下チームを立ち上げました。 脳神経内科医、耳鼻咽喉科医、言語聴覚士、認定看護師を含む看護師、管理栄養士、放射線技師で嚥下チームをつくっています。 嚥下チームへの嚥下機能評価の依頼は年間780件以上にのぼります。

嚥下チーム

各担当医が「嚥下障害患者さん」をピックアップし、言語聴覚士(ST)に嚥下機能評価・訓練を依頼します。 また、当科では脳卒中急性期患者さん、神経疾患患者さんを対象に病棟でも簡単に行えるスクリーニング検査を各病棟看護師が行い、嚥下に関する問題点を早期から評価する体制となっています。

  • 嚥下チームでは、嚥下造影検査(VF)週に6~9件程度行っています。また、嚥下内視鏡検査(VE)は週に2件を耳鼻科外来で行っています。VEでは気管切開施行症例や多系統萎縮症など声帯の動きなども合わせてみています。
  • 検査はVF,VEを合わせて年間400件を超す検査を行っています。
  • 実際の食事を用いて検査したり、担当医と直接お話しして問題解決に結びつけることもあります。

嚥下チーム

  • 毎週木曜日の12:40~は嚥下回診を行い、摂食場面を直接、拝見します。
  • 脳神経内科病棟、SCU(脳卒中急性期病床)、脳外科病棟を回診しています。

失調でお椀が持ちにくそうであれば、汁物をカップで配膳してもらうようにお願いしたり、ソーダスプーンをつけたり、義歯の装着、摂食姿勢などの指導も行います。嚥下障害の方には難しいこともありますが、なるべくご本人の希望を聞き、なるべく少しでも希望に近づくにはどうしたらいいかを考えて食事形態の工夫を栄養士と検討しています。

木曜日の18:00~は嚥下カンファレンスを行い、1週間に行われた検査の動画をすべて見直し、問題点や方針を決めていきます。これらの結果は電子カルテ上に記載され、多職種が共有するとともに、各担当医に現状と見通しなどを伝えます。またカンファレンスでは、次の1週間の予定を確認します。基礎疾患、嚥下障害の原因、入院前の状況、造影剤のアレルギーの有無、気管切開の有無、経鼻胃管の有無、義歯の有無、現在のADL(PT・OTの見解としてリハビリがどこまで進んでいるのかなど)、受け持ち医の意向や方針、ご本人・ご家族の希望を聴取して検査を計画します。

嚥下チーム

このように、当嚥下チームはどのスタッフも嚥下以外の仕事もこなしながら、病院全体の嚥下を縁の下の力持ちとして支えています。これからも、嚥下障害と戦うべく、チーム一丸となって取り組んでいく所存です。
発足した当時は、嚥下に興味のあるスタッフは少なく、院内の嚥下食も利用されることは少なかったものの、現在では嚥下の重要性が広く認識されるようになりました。当院には関連病院がありますが、どこにいても同じような活動ができるように、そして病院の個性や特性を出せるように嚥下チームは関連病院でも作られています。関連病院を含めると50名近くのスタッフがおり、年に数回の情報交換で、技術の向上、情報の共有を図っております。

(真木二葉)